今回は画像読影シリーズの第2段として、CT画像の基礎についてお話をしていきます。
CTの読影についての詳しい内容は、次回以降でできればと思います。
- CT画像とは
- CT画像の原理
- 各組織のCT画像の写り方
CT画像とは
CTとは、computed tomographyの略で、日本語で『コンピューター断層撮影法』ともいわれます。
CT画像は、レントゲン画像と同様にX線を照射させて撮像しますが、レントゲンよりもより細かく、より立体的に描出が可能になります。
CT画像の原理
CTは、検査台の上に寝た状態から、ガントリーといわれる筒状の機械の中に検査台が移動しく際に撮影されます。
ガントリーの内部には、X線管という部分から検出器という部分に向かってX線が照射されます。
レントゲン画像と同様に、X線が検査部位を照射する際に、X線の透過具合によって各部位の写り具合が決定します。
各組織のCT画像の写り方
CTはレントゲン画像と原理は基本的に同じで、X線の透過具合によって組織の写り方が決定します。
すなわち、X線の透過性が高い組織ほど黒く抽出され、透過性の低い組織ほど白く抽出されます。
・人工関節などの金属 ⇨ 白
・骨 ⇨ 白
・出血 ⇨ 白
・筋肉 ⇨ 灰色
・水 ⇨ 黒に近い灰色
・空気 ⇨ 黒
ここで疑問が生まれるのですが、水は黒く写るが、脳出血などの出血はなぜ白く写るのかということです。
これは、血液に含まれる血漿成分はX線を吸収するためです。すなわち、血漿成分がX線の透過性を低くします。
したがって、CTにおいて出血は白く写ります。
以上が、CTの基礎についてのお話になります。
次回は、MRIの基礎についてのお話や各画像の診方について説明をしていきたいと思います。